僕だけが知る小さな地獄

会社の人たちの詰め寄りがすごくって、サッカー日本代表の前田大然選手・伊東純也選手にプレスされてるのかなって思うくらいにハイプレスをかけられているわけです。よく見たら、上司や先輩なんですけど。なんなら国を背負ってる?って錯覚しそうなくらいにプレッシャーを感じるよね。仕事すら背負えてない僕だけど。これがワールドカップってやつかとサムライブルーかと会社に居ながら感じてる。上司や先輩の人が席を立とうもんなら、あっ僕は怒られるって思うくらい。そして、ただの勘違いと被害妄想の場合もあるけど、その怒られる確率が案外高くて僕自身が驚いている。

 

ちょうど11月下旬くらいかな。会社でストレスチェックが実施された。僕はそのストレスチェックを実施する管理者に任命された。要は在籍者をリストアップして、ストレスチェックをして下さいって各部署にお願いをしたり、ストレスチェックをしていない人にアプローチする。PRのためにチラシみたいな紙を作成したりバタバタしてた。

管理者のみストレスチェックを受けた人の人数や名前。割合とかが出て、進捗状況を報告しないといけないからだ。

 

ストレスチェックはネットで簡単な質問に『そう思う』・『思わない』みたいな4択で回答していく。所要時間は5分くらい。まずは旗振り役として管理者を任されたから。また、ご不明な点は”ゆうと”までみたいに僕に質問が飛んでくる形になっていたので、何を聞かれても良いように一番最初にストレスチェックをやった。その後に管理者画面に入ったら、高ストレス者・高離職リスク対象者・社内ハラスメント被害者・社外ハラスメント被害者の文字。4項目が出ていた。

 

その中で高離職リスク対象者1名になってた。匿名だが、現時点で僕しかストレスチェックを受けていないので、その1名は僕だ。ストレスチェック完了者1名。名前”ゆうと”のみ表示されている。その下に、先ほどの4項目が表示されていた。どういう基準で高離職者にカテゴライズされたか謎だけど、やり直すことが出来ないし、ちょっと焦った。確かに仕事は出来ない。ただ僕は出来ないことをストレスには感じないタイプだからかなって思った。

 

そして、ストレスチェックの期限が過ぎて全450名のうち150名くらいストレスチェックをして頂いた。約3割の回答率。上司の人が去年は5割くらい居たのにと言われながら。僕の力不足とストレスチェックの案内の仕方とか問題が無かったか確認されちゃったのだ。上司の人は続ける。そのデータは触らないでねって。それから高ストレス者と高リスク対象者とハラスメント該当者は12月に面談があるからって軽く僕に言った。

 

えっ。

 

耳を疑うって言葉は知っていたけど。実際に耳を疑ったのは初めてだった。なんでも、管理者の上に責任者って権限があって責任者には4項目の対象者の名前が出るらしい。しかも責任者は上司だった。僕は今。小さな地獄の前に居る気がする。