ちょっと絵を観に個展まで

もう気づいたら5月でね。世間ではゴールデンウイークとか騒がれている中で僕は静かに過ごしています。世間との温度差があるゴールデンを。時間の流れが速くてね。付いていけてない。なんか取り残されてる。ポツンと街を彷徨うような感じで。フラフラとかブラブラしている訳です。こう、なんていうのかな。有意義に過ごせてないかもって思いながら。そんなタイミングの時にね。急にLINEが来たの。友達も居ないし、企業の公式LINEとかも面倒なので、普段LINEが来るはずないのに。見てみると送り主はマダムから。もうね。品の良い貴婦人ぽくて、すごく良い方から。

 

話は若干遡ります。2022年の12月の末。年の瀬も迫るってやつのタイミング。いつものバーで。僕は4番目くらいのタイミングでお店に入った。普段通りに。その後に入って来られた方が、LINEの送り主の貴婦人でした。カウンターで僕の隣になった貴婦人がマスターに言う。『今日は旦那さんが家にいるから一杯だけ』つって。普段、僕から話す事は無いのだけど、このバーでは知らない方とお話をして話が弾む時もある。大体は凄い人が多いなぁと僕は実感するんだけど。その貴婦人の方は、来月に知り合いの方と共同で個展を開くって会話をマスターとしていて、個展の案内のポストカードを渡していた。隣に居た僕は直接、ポストカードを貰った。パッと見ると惹かれる絵がポストカードにあった。僕は『この絵良いですね』つって貴婦人に言った。そしたら、貴婦人の方が『私が書いたの』と。いゃ。この方も凄い人じゃんって。お前もかぁーってなるよね。そして、僕は絵を観に行きますって貴婦人に言った。その時にLINEを交換してもらった。

 

1月22日に本当に絵を観に行って来た。僕は絵とか教養とか無いので不安だったけど。貴婦人が書かれた絵を観た。すごく良かった。抽象画ってジャンルらしいんですけど面白くて面白くて何回も観たのを覚えている。興味が湧いてきて、その貴婦人の方と2時間もお話させてもらったのが楽しかった。その間、色々なお客さんが来てたけど、貴婦人は『私のお客さんは少ないから』と言って笑いながら、僕の話や感想を聞いてくれた。普通の人なら気を遣って、タイミングよく帰るのだろうけど。僕は全然、気を遣えない人間なので、かなり長居をしてしまったのだ。大変、申し訳なく思う。

 

そして、衝撃を受けたのが。お客さんが何で書かれているんですか?との問いにパステルです。と答えてパステルで理解・共鳴できる人間が居るんだと驚いた。僕は、しっかりパステルって何って聞いてたよね。貴婦人は丁寧に分かりやすいように教えてくれたのを今でも覚えている。

 

いつものバーに絵を飾る事になったから観に行ってみてとLINEが貴婦人から来たのだ。早く行かないと。そんな思いがあってマスターに会いに行こうと思う。